千葉県野田市立小4年10歳の栗原心愛さんが死亡した事件。
流れがよくわからないので、まとめてみることにした。
栗原心愛さんが死亡した事件に限らず、虐待による死亡と思われる事件が繰り返し起こるのに、社会はすぐ忘れてしまうようで気になる。
こういう事件こそ、防ぐためにどうしたらいいのか掘り下げて検討していくべきだと思うんだけど。
アイドルネタなんかは、延々とコメンテーターまで出て放送するのに、虐待死とかは、子供・高齢者含め、社会の関心が低くて、視聴率が取れないのか、あまりクローズアップされないような。
「なんか、そんな事件あったね」でこのまま忘れ去られていくのかもしれない。
と思うと、これでいいのか?と思ったりして。
栗原心愛さんの家族構成
栗原心愛さんは、父・母・栗原心愛さん(長女10歳)・次女1歳の4人家族。
事件の経過
ニュースなどから拾ったものなので、まちがいや追加があるかも。
沖縄県糸満市へ母・栗原心愛さん(長女10歳)が転入。
父親と母親が離婚。
再婚し同居。
母親が次女(低体重で生まれた)を出産。
母親の親族が市の窓口に「母親へのDVと女児へのどう喝がある」と相談。
7月14日市から児童相談所に相談。
以降市から児相に相談はなく、児相も情報提供を求めなかった。
市は7月中に家庭訪問を2度計画したが、父親からの直前の連絡でどちらも延期となる。
また、市は心愛さんの通う小学校に連絡。
学校側では、担任が7月下旬の終業式に心愛さんと父親を交え、3者面談するが、虐待の事実は確認できなかったという。
父親は心愛さんを連れて実家のある千葉県に帰省。
8月中旬、母親の親族が「一家と疎遠になり子どもが心配」と再び市に相談。
8月下旬、父親が心愛さんと次女を連れて野田市に転居。
出産後入院中だった母親が退院し、野田市に移る。
糸満市は、夫婦の関係や次女の健康不安について野田市へ申し送りしたが、「身体的な虐待の事実は確認できなかった」として、心愛さんの記録は提供せず。
11月6日、心愛さんが当時通っていた小学校で配布された「いじめにかんするアンケート」に回答。
学校は市教委へ連絡。
児童相談所は、回答内容などから虐待の可能性が高いと判断し、アンケートを行った翌日の11月7日から12月27日まで、心愛さんを一時保護。
一時保護の解除後父親が校長や担任、市教委職員らに「名誉毀損(きそん)」「訴訟を起こす」「異議を申し立てる」などを主張し、情報開示や学校運営についての「念書」を要求。
市教委は児相に連絡せずアンケートのコピーを父親に渡す。
学校は示された文案通りの念書に応じて押印。
心愛さん自宅で死亡。
気になる糸満市の対応
アンケートのコピーを渡してしまったとか、念書を渡したとか、野田市の対応がボロボロ出てくるが、糸満市の対応で気になる点もいくつかある。
例えば、
- 市は1回児相に相談したきり、その後、児相に相談はなく、児相も情報提供を求めなかった。
- 市は7月中に家庭訪問を2度計画したが、父親からの直前の連絡でどちらも延期となる。
- 学校側では、担任が7月下旬の終業式に心愛さんと父親を交え、3者面談するが、虐待の事実は確認できなかったという。
- 夫婦の関係や次女の健康不安について野田市へ申し送りしたが、「身体的な虐待の事実は確認できなかった」として、心愛さんの記録は提供せず。
特に気になるのが、学校側の3者面談と野田市への情報提供。
被害者の10歳の子供と加害者の父親を3者面談するってのは、ちょっといただけない。
父親の前で「父親に殴られています」とか「毎日怒鳴られています」と子供が言うわけない。
面談自体、別々にやるべきだったと思うし、事前に健康診断とか、心理テストであざとか深層心理とかで問題がないか確認しておくことも必要だったんじゃないだろうか?
野田市への申し送りも、「身体的な虐待の事実は確認できなかったとして、心愛さんの記録は提供せず」って、心理的虐待は問題にならないといっているのと変わらない。
面談の仕方とか、自治体・事業者同士の連絡の基準とか、各事業者ごとでなく、全国的に統一した方法が検討されてもいいんじゃなかろうか。
「訴える」「念書を書け」は常とう手段
虐待加害者あるある!
と思ったのは、「訴える」「念書を書け」っていう要求。
本当にDV加害者の「訴える」「念書を書け」はよくある。
本当に訴えることは、ほとんどない。
毅然として、相手にしなければよいのだが、「訴える」でうろたえると「こいつは、脅しが効く」と思うのか、より威圧的な態度に出てくる。
で、自分の正当性の証明にしようとするのか「念書を書け」とか言い出す。
まあ、対応する職員としては「暴力を振るわれるかも」と思うくらいの勢いで言ってくるから、怖くなっても無理ないんだけど。
限度を超えてる場合は、すぐ警察を呼んできてもらえるようにするとか、全国統一した対応マニュアルが必要なのかもしれない。
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